狂っているのは日本だ
誤解のないように最初に書いておくが、日本は〝いい意味で〟狂っている。
「狂っている」というのは(多数決的に見た)世界のスタンダードから見て常軌を逸している、普通ではないということであって、悪い意味で捉えないでほしい。
海外に行ったことがある多くの人は、帰国すると「日本は素晴らしい」と思うだろう。
・食べ物がおいしい
・安全な環境
・治安の良さ
・公共機関の発達と正確さ
・おもてなし精神
あげたらキリがないが、こんなに居心地がよい国はそうそうないだろう。
(山手線、電車の時間の正確さは世界トップクラス)
そう、こんな国は他に類を見ないのだ。
つまり世界のスタンダードではない。「先進国だから」というかもしれないが、アメリカだってお世辞にも治安がいいとは言えないし(地域にもよるが)、イタリアなんて電車の遅延は当たり前だ。東南アジアみたくスラム街というのも少ないし、中国などと比べてデモも少ない。
島国による独自の成長のせいもあるだろうが、とにかく、この国は異常だ。
昨今はグローバル化により、以前よりも海外と触れる機会が増えている。LCCやインターネットの普及で簡単に海外に行くこともできるようになった。
日本のパスポートなんて世界トップクラスの信頼度を持っているため、ビザがなくても行ける国が大半だ。大学生など若者が多く世界へ出れるのも時代のおかげといっても過言ではない。
そこで、世界に出るにあたって必ず認識すべきことがある。
日本の当たり前は世界では異常 ということだ。
〝日本人はカモ〟スリ集団の間ではそう思われているに違いない。
何故か?異常だからだ。世界トップクラスの平和な国から来た日本人は、警戒心が薄く、優しくされたら心を許してしまう人もいる。
自分もイタリアで30€のミサンガ(本来なら1€くらいだろう)を買わされたし、携帯とノートPCが盗難にあった。
正直言うと、警戒心が薄いのはしょうがない気もする。
日本では長財布を後ろポケットに入れていても盗難されない。満員電車でさえ何も起こらない。モノを落とすと届けてくれる。
それが日本の当たり前だからだ。
だから、平和ボケしていても致し方ない。日本は平和なのだから。
ただ先程も述べたように、それは日本国内だからだ。
世界では違う。警戒心が薄いと足元をすくわれる。
(スラム街、日本と違い毎日を生きるのに必死だ)
『常にその日を生き延びること』が保証されていないから、生きるために必死になるのだ。
日本みたく教育は行き届いてなく、貧富の差は激しく、交通機関もしっかりしていない。汚染問題によりちゃんとした飲食物を口にできず、お金がなくて体を壊しても病院にいけない。
それが当たり前な地域が世界にはあるのだ。
だからスリも多発するし、殺人事件だって日本よりも格段に多い。
海外に行く、と言うと「危ないからやめなさい」という人がいる。
日本より危ないのは間違いないだろう、ただ「危ないからやめなさい」というのはどうだろうか。
危ないから行かない、ではいつまで経っても平和ボケしたままだ。
だから異常なままなのだ。
自分の身は自分で守る。子供はいずれ自立しなければ成長できない。
「家の外は危ないから出るのをやめなさい」そう言われて納得できるだろうか。
外が見たいのだろう?行ってみたいのだろう?だったら行くべきだ。
行く上で、守るべきものを守ればいい。危険度の高いところには近づかないだとか、バックは前側に持つとか、すぐ人を信用しないだとか。
日本国外に一度出てみる、この異常に平和な国から外に飛び出す。
そうして世界に触れて、人は成長するのではないだろうか。
新しい体験をすれば、その分予想範囲が広がる。柔軟な対応が可能になる。
『百聞は一見に如かず』伝聞やネットサーフィン、メディアの情報ではなく自分で体験しないとわからないこともある。
世界は勉強の場だ。学校では教えてくれないものを体験させてくれる。だからこそ世界に出て勉強しに行くべきだ。
狂っているのは日本 これも行かなければ分からないだろう。
さて、3日後に東南アジアへ。また新しい世界に触れてくる。